真心ブラザーズLIVE『KING OF ROCK 20th』@梅田クラブクアトロ
2015年4月25日(土)。
真心ブラザーズLIVE『KING OF ROCK 20th』の大阪公演に行ってきました。
場所は梅田クラブクアトロ。
最初は遠征する気なんて全然なかったんですけどね……東京が5/1で(月初の忙しい時に)仕事が終わるか心配になり、GWの予定も全然なくて、ふと「大阪行っちゃえばいいじゃん!」と閃いてしまったのです。
直前になってチケットを譲っていただくことができ、弾丸大阪ツアーが決定!
大阪に着いて早々、友人に
お好み焼き屋さんに連れてってもらって昼からビール(モルツだった!)飲んじゃったり、
高いところ好きの私のために、梅田スカイビルに連れてってもらったり、
いい感じのカフェで休憩したり、
ライブ後に串焼き食べながら暑苦しく語ったり、
とても充実した1日になりました!感謝!!!
ライブのほうも、(笑いの?)神様に導かれたとしか思えない、「行って良かった!!」のひとことに尽きるライブでした!!!
セットリスト
- スピード
- 高い空
- 愛
- マイ・バック・ページ
- 上手な眠り方
- すぐやれ 今やれ
- マイ・リズム
- マイ・ガール
- 忠告
- 今しかない 後がない
- STONE
- 日曜日
- スピード2
EN1
- スピード(桜井ver.)
EN2
- 花のランランパワー
- 素晴らしきこの世界
- 月面
- サマーヌード
EN3
- I'M SO GREAT!
セットリストは、95年発売のアルバム『KING OF ROCK』を曲順通りに再現する、というメイン部分と、アンコールとして、桜井さんのお楽しみコーナー、『KING OF ROCK』への道のり、そして最新曲、という構成でした。
自ら前説!?
まず真心2人が登場。
「はいどーもー」って、いきなりしゃべるのか!?ゆるい!!
YO-KINGさん、スピードのビデオで着ているNIKEのウインドブレーカー着用!!
「当時でも古着だったから、80年代はじめくらいのもの」って、どんだけ綺麗に保管してるの!?
しかし腕には誰もが羨む最新ガジェットApple Watchが巻かれている!!
どんだけモノ持ってるんだ!?家、どうなってるんだろう……。
ステージ背面には、『KING OF ROCK』のジャケ写が。
「これ、俺だから」とひとりを指さすYO-KINGさんに、「まさかの5人組!?」と驚く桜井さん(笑)。
本日のメンバー、ビバさん(Dr)、一郎くん(B)、山口くん(key)を呼び込みます。
「KING OF ROCKはセッションアルバムだから、いろんな人とやってるけど、ビバさんはほとんどの曲に参加してもらってるから、オリジナルドラマーだね」と紹介するYO-KINGさんに、ジャケ写の左後方の子を指して「これ、俺」アピールのビバさん。。
「やっぱり、(さっきとは違う子を指さして)真ん中の金髪の子が俺ー。桜井さんは?」というYO-KINGさん。
「後方のショートカットかなぁ」と桜井さん……これって、おっちゃんたちの好みの暴露大会じゃないか!(笑)
「ぶっ通しでやりますから!ホントに大丈夫?って感じ。でも、あるところで休憩はさみます。それはどこかもお楽しみに。」とYO-KINGさん。
「くれぐれもケガはしないように。ラジオ体操とかしたいくらい。」と桜井さん。
終わってから振り返ると、もはやこの2つの言葉が、前振りにしか感じられない……言霊!!!
『KING OF ROCK』A面
スピードの「だるい感じ~!」でクゥワーっとアドレナリンが出てくる感じは、20年経っても変わらない!!!
モッシュなんて起こったことないのに、何人かが前の方に突進してきたぞ!
クアトロの床が揺れる揺れる!!
YO-KINGさん、声も絶好調。
山口くんがいるから、ゴリゴリな中に華やかさも感じます。
ビバさんドラムさく裂!!
いつもより激しいし音デカイ!
次は高い空で、その次は愛って……このアルバム、どうかしてる!!!
このテンションの高さ、尋常じゃないです。
そしてこのアルバムの曲順のままライブをやろうっていう真心にぃさんも、どうかしてる!!!
愛はホーンズがいないけど、MB's寄りのアレンジかな。
でもやっぱり、この5人のバンドの音。
ルーレッツとも全然違う愛。
山口くんが豪華さをプラスしていることも大きいけど、リズム隊が違うとここまで違うのか!と。
特にビバさんのドラムの響きが、大地くんとは全然違うことが大きい!?
どっちも好きだけど、「再現」っていうことだと、オリジナルドラマーのビバさんがしっくりくるような気がしました。
マイ・バック・ページまでは、最近でもよくライブで演奏してるので、どこか安心感あり。
桜井曲、上手な眠り方なんて、何年ぶりだろう!?
けど、昔とは歌が格段に違う!!安定感!!!
ヘロヘロ、フニャフニャで危なっかしい印象だったけど、ここ数年の桜井さんの歌の上手くなりっぷりがハンパないです。
良い曲聴いたなぁ。
あと、昔は桜井曲になるとYO-KINGさんはソデに引っ込んでしまってたけど、しっかりギター弾いてるのも、なんだか嬉しかったです。
私の中での『KING OF ROCK』の印象って、すぐやれ 今やれ、マイ・リズムあたりの曲のイメージが強いんです。
強烈に打撃をくらって、これまでの考え方が180度変わったような曲多数。
わたしにとって、真心ブラザーズはまさに「パラダイムシフト」だったんですよね。
真心と出会ったから、今のわたしがいると言っても過言ではないんです。
すぐやれ 今やれでは、桜井さん、ギターソロのイントロで間違えて「カット」のしぐさをして、やり直ししてました。
ちょっと弱気になってる感じがかわいかったな(笑)。
マイ・リズムは、一郎くんと桜井さんが接近して向かい合って、大げさなしぐさでリズムを合わせる儀式から。
キングのハープがたまらんね。
あと、スタンドマイクで手ぶらで歌う時、ポケットに手を入れたり、腕組みしちゃったりするYO-KINGさんが、ツボでした。
マイ・ガールでは、桜井さん、前に出てきて頭を振りながら、イントロのギターを熱演。
他のメンバー、めちゃ笑ってる……熱演っぷりがおもしろいのか?(←のちに爆笑の理由が判明します。。)
YO-KINGさん、「顔に比例した汚い心」って……歌詞がひどくなってるよ。。
そういや昔はよく、お客さんにブスブス言ってたよねぇ?なんて、思い出してました。
休憩&MC
ここで一旦休憩。
YO-KING「分かっちゃったね、俺が天才だ、ってことが!天才でしあわせ、ってとこがエライよね。20世紀は天才は破滅型だったけど、21世紀は天才でしあわせじゃないと!」
桜井「このアルバムを作ってる時は、確かに、あなたの異常なテンションに引っ張られてたからね。」
YO-KING「頭脳と肉体のバランスが良かった。あとフェイス。モテましたわぁ。まぁ、モテましたわぁ。」
桜井「誰に?具体例1人も思い浮かばない!!」
と、いつもの天才トークでしたが、桜井さんがYO-KINGさんのモテを肯定しないのは新しかった!(笑)。
ここまでどうでした?というYO-KINGさんに、「いろいろと発見があって……上手な眠り方は、今までで一番のデキだと思う。」と答えた桜井さん。
「マイ・バック・ページはボブ・ディランの映画(ボブ・ディランの頭の中)で使われて、サントラにも収録されて。作った時は、そんなことになるとは思わなかった。それを一番褒めてくれたのは、みうらじゅん。倉持くん、すごいねぇ、ホントすごいねぇ、って。」とYO-KINGさん。
「マイ・ガールなんてライブでやったことあったっけ?」と言うYO-KINGさん。
「先輩風ビュービューで、フジファブリックの志村くんがこの曲大好きで、一緒にやったんだけど、その時、志村くんが『キングのやりすぎてない感がいい』って言ったのに対して、『だろー!!』って答えてて……ブレてないなぁ、と今思った。」という桜井さん。
YO-KING「俺が謙遜してたら、ヤキがまわったなぁ、って思うでしょ。でも、自慢はするけど、褒められ慣れてないところがあるじゃないですか。」
桜井「めんどくせーなー!!」
「アマチュアの頃から、天才だー天才だーと自慢してたからね。あまちゃんじゃないよ?」っていうところから、「観てる?あまちゃん再放送。」と、まさかのあまちゃんトークに突入するYO-KINGさん。。
どんだけ好きなんだよ……。
「再放送をオンタイムで観るのって、今この時間に電波が流れてる、っていうことが嬉しいんだよね。ハードディスクに録ってあるのに、再放送も録画してるし。」という「あまちゃん愛」に満ちた発言に、「それこそヤキがまわってる!!」と吠える桜井さんでした。。。
マイ・ガールのギターのイントロは、「白人がやるロックっぽく、ガガッ、ガガッ、って感じで」とYO-KINGさんから事前に注文が出ていたそうです。
「ちょっとこなれた感じで弾くと、ためたりしちゃうからね……ていうか、桜井さん、1曲多くやりましたよね?アナログ盤だと、マイ・リズムまでがA面で、マイ・ガールからがB面だから。。」
完全に気付いてなかった桜井さん、「ギターに気を取られて、もっと大事なライブの構成を忘れておりました……」。
それでみんな笑ってたのか!!
じゃあ、せっかくなので、と、桜井さんによる「白人ロックっぽい」ギターと「ためた」ギターの違いの実演。
確かに違う!そしてキングのリクエスト、めちゃ正しい!!!
『KING OF ROCK』B面
後半は忠告から。
昔聴いてた頃「なんか暗いアルバムだなぁ」と思っていたのは、この中盤の曲たちによるところが大きいんですよね。
けどこの日のこの曲は、最後の盛り上がりがあまりに明るくて、ラブリーで、なんだか救われた気持ちになりました。
桜井さんのPOPな世界が影響を与えて、いい感じに曲が育ってるんだなぁ。
今しかない 後がないは、何と言っても真心ふたりのユニゾンギターですよね!!
YO-KINGさんは必死で弾いてて、それをチラチラ見ながら合わせる桜井さん。
上手にできて、ガッツポーズ!
20年の時を経て、こういう光景が観れるなんて……しあわせだ!!
初めてSTONEを聴いた時の衝撃は、いつまでたっても薄れることはなく。
「全身に力がみなぎる テレビでも観よう」という歌詞で、「この人、めちゃめちゃカッコいい!!」と心から思ったんだよなぁ。
いつまでたっても、特別な曲です。
そして相変わらず、呆けてしまうくらい、カッコよかった!!!
思いっきりレゲエの日曜日。
この曲も久しぶり。
こういう曲には、ビバさんのドラムが良く似合います。
エモいドラムだとしっとりしすぎて重くなってしまうところを、乾いたビバさんの音が中和してくれている気がするんですよね。
真心の曲って、どんなにエモい曲でも、どこかカラッとしている印象があって。
YO-KINGさんの声と歌い方に因るところが大きいけど、ビバさんのドラムはそのバランスに合っているんだろうな、と改めて思いました。
スピード2をライブで聴くの、初めてかも!?
「スピードありきの曲」ということを横に置いてみると、今の感覚に合う踊れるロック、という印象に。
イントロのギターとか、スゴイ好きだわぁ。
早口になるところは、YO-KINGさん、ビバさんと向かい合って楽しそうだったなー。
ということで、KING OF ROCK完走!!!
素晴らしかったです!!!
笑いの神、降臨
アンコール。
「ここからはちょっと面白タイム」と言うYO-KINGさんに、「いやいや真剣ですよ!」と言う桜井さん、マイクスタンドを片づけてスペースを広げ、準備体操しています。
男桜井によるスピード!!
YO-KINGさんが「俺のカッコいいギターにも注目!」と言ってて、これは!!と思っていたけれど……。
気合いたっぷりで「だりぃ感じー!」と巻き舌で歌い始める桜井さん。
ポーズも気合入りまくってる!!
が!!!
歌い始めて早々、
「あれ?パンツ破けたかも!?」
破けたベージュのパンツから覗く赤いGUNZE(だよね?)!!!
↓避けたてホヤホヤ pic.twitter.com/8Ix1qGGdq8
— Magokoro_official (@magokoro_bros) 2015, 4月 25
神降臨!!!
YO-KINGさんのコケっぷりも最高!!
もう、笑いすぎて苦しくて、もう!もう!!もう!!!
破けたパンツのまま、巻き舌気味に歌いまくる桜井さん。
けど、大事な歌詞を噛みまくって、動揺を隠し切れていないところがまた、もう!!
シモテに行って客席にお尻を向け「どうも~」と言ったのを、「奉納~」と空耳したYO-KINGさん!!
奉納って!!!
「みんなも柏手打たない!」って……神が降りてくるとは、まさにこのこと!!!
最高でした!!!
しかし、貴重なスピードでのYO-KINGギター、全然印象に残ってないよ……。
曲が終わるとすぐ「ちょっと着替えてくる!」と恥ずかしげに走って帰っていった桜井さん。
あれだけご開帳してたのに!!
しかし、GUNZE履いてて良かったよね……2005年みたいにふんどしじゃなくて……と思ったのはわたしだけではないはず!?
いやーもう、桜井さん、最高です!!!
KING OF ROCKへの道のり
ストレッチ性のあるパンツに履き替え、再登場の桜井さん(笑)。
ここからは、フォークデュオとしてデビューした2人が、がらっと作風を変えた『KING OF ROCK』につながる『KING OF ROCK』前夜と言えるような曲を披露。
まずは花のランランパワー。
桜井さん「それまで“僕は今でも老後だよ”って歌ってた人が、エライ明るい曲を作ってきたな、と。」
「YO-KINGさんがソロライブをやると聞いて観に行ったら、アコギ1本で「スピードーもっともっと速い!」って歌ってて(桜井さんが実演してくれました)……帰りの電車で、ギターのフレーズとか思いついたんだよね。」
アニメ「コボちゃん」のテーマ曲。
「コボちゃん」という単語を何度も発するYO-KINGさんが、なんかかわいかったな。
次にできたのが、素晴らしきこの世界。
ずっと聴いてきて、いつも衝撃的。
なんだろうね、あの涙腺を刺激される感じは。
あと、カレーが出てくる曲って、名曲率が高い気がする。。
ここからは、同じころできた曲たち。
月面は、桜井さん、椅子に座ってギターを膝にのせ、スライドギター。
変幻自在、カッコいいなぁ。
昔はこの曲、地味だなぁと思っていたけど、それがちょうどいいと思う歳になったんだな。
サマーヌードは、オリジナルのほうのアレンジで。
けど、ピアノから始まらない、新しいアレンジ!新鮮!!
どれだけ聴いたか分からないような曲も、どんどんアップデートされていく。
それが楽しいし、その柔軟さが真心らしさ。
最新も最高
最後は最新アルバムからI'M SO GREAT!。
笑っちゃうほどの豪華さはないけど、MB'sっぽいアレンジでした。
YO-KINGさん、もう桜井さんのパンツは裂けないと思うよ……ずっとジェスチャーで破けろ!っていう念を送ってたみたいだけど(笑)。
「I'M SO GREAT! I'M SO GREAT!」の連呼だけで、何でこんなに解き放たれるんだろう!!
あーもう、めちゃくちゃ楽しい!!
20年前のKING OF ROCKから、最新の真心へ。
20年の時を経ても、何もブレてない真心がいました。
今だからこその新鮮な発見がたくさんあったし、今演奏するからこその味わい深さもあるし、スキルもかなり上がっている。
けど、本質的には何も変わってない気がする。
ずっと好きだけど、いつでも今が最高!
改めて桜井さんを
この日は桜井さんの近くで観ていたので、改めていろんなところをガン見してました。。
こんなに見つめたのは、初めてかもしれないわ……。
白のジャックパーセルで、足元のスイッチを切り替えるときの、曲に合わせてカッコつける感じとかたまらんね。
ていうか、あんな小さいスイッチを足で操るって、すごいよね!!
ギタリストの手って関節がゴツゴツしているイメージだけど、桜井さんは手もそんなに大きくなくて、なんかふくふくしてる感じ。
けど弦を抑える指は平たくなってて、その動きはためらいなく、正確で。
笑いの神に見初められている桜井さんだけど、やっぱりギタリストとして、カッコいいなぁ。
改めて、桜井さんのカッコ良さに気付いた夜でもありました!
いやーもうホント、行って良かった大正解!!
わたしは真心をリアルタイムで聴き始めたのが『GREAT ADVENTURE』からなので、『KING OF ROCK』は後追いだし、そんなに思い入れもないわぁ……なんて思っていたけれど、改めてこうやって体験してみると、「なんだよ、このアルバムで、わたしの人生だいぶ変わってるじゃん!」と自分でもビックリしてしまいました。
その曲たちを今改めて聴いてみて、懐かしさよりも新たな発見がたくさんあったことが、とても嬉しかったりします。
このアルバムだけじゃなく、毎年、オリジナルアルバム20周年ライブをやればいいのに!
……なんてことは、贅沢ですかね。。