ザンジバルナイト2015
2015年7月11日(土)。
リリー・フランキー presents ザンジバルナイト2015に行ってきました。
場所は中野サンプラザ。
毎年気になりつつも、なかなか行けなかったこのイベント。
今年で8回目、歌謡ショー形式になってからは2回目、だそうです。
昨年は新木場Studio Coastで開催、4時間立ちっぱなしだった妙齢のお客さんは、膝に水が溜まり始めてしまい、「とにかく来年は椅子が欲しい。椅子がある会場で!」ということで、中野サンプラザ開催になったそうです。。
司会のリリー・フランキー&ミッツ・マングローブ、「中野サンプラザももうすぐ取り壊し。我々が“おくりびと”として……」と言ってたよ。
妙に納得感があるのはなぜ!?
ステージ上は、昭和の歌謡番組のようなきらびやかなセット。
ベストテンとヒットスタジオが合体したみたいな感じですかね?
バックバンドとして、岩崎太整とザンジバルブリードがスタンバイ。
管弦揃ったビッグバンド!豪華だ!!
中央に登場階段、下手に出演者の溜まりがあって、歌い終わるとお酒を飲みながら並んでいくシステム。
グラビアアイドルのバニーガールまでいて、バブル感すごい。
昨年は、トップバッターで北島三郎を歌った怒髪天・増子さんが泥酔、他の出演者の歌を聴いて感動して号泣……という地獄絵図が繰り広げられたらしいです。。
……とか言ってるリリーさんも、完全に二日酔いのまま来ちゃったそうですが。。
「今日の出演者のうち4人が○○○やってるから、誰がやってるかを当てよう」とか、テレビの撮影入ってること、忘れてるよね(結構全部流れちゃうらしいけどね、WOWOW……)。
ミッツも「昨日からの夏空に憂うつになるような人たちが集う……まだ雨が降っててくれたほうがマシっていうね」とか言ってるし、このイベント、居心地がよすぎる!!!(笑)
ゲスト歌手出演順及び歌唱曲
- 鈴木圭介(フラワーカンパニーズ)
- 襟裳岬(森進一/1974年)
- 深夜高速(フラワーカンパニーズ/2004年)
- 水谷千重子
- 持田香織(Every Little Thing)
- Negicco
- 奇妙礼太郎
- アヴちゃん(女王蜂)
- シュガー(中島みゆき/1987年)
- ヴィーナス(女王蜂/2015年)
- 山口隆(サンボマスター)
- The Long & Winding Road(THE BEATLES/1970年)
- ラブソング(サンボマスター/2009年)
- 星屑スキャット
- 新宿シャンソン(星屑スキャット)
- 三浦大知
- マキタスポーツ
- 真心ブラザーズ
- グッド・バイ・マイ・ラブ(アン・ルイス/1974年)
- ENDLESS SUMMER NUDE(真心ブラザーズ/1997年)
鈴木圭介(フラワーカンパニーズ)
トップバッターは「嫌だ、出たくないと2時間前から言っていた」という圭介。
右手がずっと“気をつけ”状態で歌った襟裳岬、緊張感がビシバシ伝わってきました。。
メンバーがいない所在なさったら!
1曲終わり、水を飲もうとしてこぼし、服を手で拭き、手で床も拭き、その手を服で拭き、、、あの場にいた人全員が幼子を見守るような気持ちになったに違いない。。
深夜高速をフラカン以外の演奏で聴いたのは初めてだったと思う。
ストリングスがいて、鍵盤がいて、めちゃ豪華なはずなのに、何かが足りない気がしてしまうのはなぜ?
リリーさんが「世界一バンドとして完成されてるのはフラカン」と言ってた通りなのかもしれない。
この日の深夜高速を聴いて、たまらなくフラカンの深夜高速を聴きたくなってしまいました。
12.19武道館のチケ取らねば!!
水谷千重子
千恵子先生、完璧です!!!
やついフェスで見た、小林幸子が脳裏を過ぎったよね。。。
なぜか、名前を呼んで手を振りたくなっちゃうんだよなぁ。
「千恵ちゃんかわいい、千恵ちゃんキレイ……馬鹿言ってる(笑)」ってね。
最高です。
「舞台を大きく使わないとね~」と、歌うたびしゃべるたびにステージ上で円を描くように動きまわる千恵子先生。
演歌の大御所感がみなぎるなぁ。
キューティーハニーの“ハニーフラッシューーーー”
夏の扉の“フレッシュフレッシュフレッシューーーー”
っていうところの“こぶし”回しも最高だ!!
けど、友近として普通に、明菜ちゃんを聴きたかった気もする(欲張り)。
トークでは「演歌一筋40年、子役も入れると50年」のベテラン千恵子先生が、ミッツ(=芳村真理)と、ペギー葉山ちゃんや大内順子ちゃんたちとパリに行った思い出話を披露。
リリーさん(=井上順)、二日酔いのため、うまく話に入れずじまいなのがまた、良い感じでした。
持田香織(Every Little Thing)
さらば恋人、力抜けてていい感じでした。
この曲、(主に数年前のしたコメで)カバーされてるの聴いて以来、聴くたびに良い曲だなぁ、って思います。
わたしはピアノも、改めて聴くと、ホント良い曲。
サザン感(というか、桑田節)がダダ漏れですね。
ビッグバンドの演奏で聴くと、子どものころの歌番組を思い出して、すごく懐かしかったです。
Negicco
ここ数年で何回観てるんだ!?もはやもう、大好きですよ!
それだけ、わたしの好きな音楽に近い(というか核心?)んだろうね。
リリーさんは、アルバムをヘビロテしているらしいです。
会場の至るところで光る“ネギライト”によって「どれだけ集客してくれたかわかる」とミッツ。
ネギライト、もはや見慣れちゃって普通になってますけど、初めて見た友人はビックリしてました……そうか、そうなのか(笑)
暑中お見舞い申し上げます、キュートでさわやか、弾ける笑顔が可愛い!!
ミッツが「星屑スキャットでやってる」と、完璧に振り付けしてアピールしてたのも、ちゃんと観てましたよ。
それにしても、今年12周年というNegiccoの安定感!!
MCを間違えるところですら、アイドルとして完璧!!
あれだけ踊って、歌もちゃんと上手いんだよなぁ。
生バンドで歌ってるのを初めて観て、「良かったねぇ」と母のような気持ちになりました(笑)。
奇妙礼太郎
タキシード姿でひょろっと登場。
何度も機会はあったはずなのに、初めてライブで観ました。
トータス松本が歌っているのを聴いて、カッコいいなと思って選んだ、という赤いスイートピー。
もう、ヤバいっす。
感動して泣きそうでした。。。
なんだあの胸にグイグイ食い込んでくる感じは!!!
Aメロの、自由な旋律で歌ってるとことか、もうたまらん!!!
わたし、こういうタイプはそんなに好きじゃないと思ってたんだけど、ヤバかった。
観れて良かった、本当に。
歌っている時とは打って変わり、MCでは挙動不審ぎみ。。。
ミッツがめちゃ気に入ってロックオンしてたのが分かる、小動物感。
並んで座っていた圭介とともに、ちんまりかわいかったです(笑)。
アヴちゃん(女王蜂)
登場から目が離せない!!オーラハンパない!!そして、美脚ハンパない!!
中島みゆきの、子持ちのストリッパーの曲、シュガー。
胸に迫るリアリティー。
ホントに情景が見えた気がしました……女優だ。
「女王蜂ではもっと凶暴」と、持ち歌ではアグレッシブにカッコよく!
最後まで釘付けになってしまいました。
ミッツとは初対面だけど、同じ事務所だそうです。
SMA、バラエティー豊かすぎる……この2人がいる事務所の名誉顧問、あんなだしね。。
山口隆(サンボマスター)
ビートルズのバラードThe Long & Winding Roadを、スタンドマイクで身振り手振り激しく歌う山ちゃん。
もう、ただの歌上手い人じゃん!!(褒め言葉です)
バンドにストリングスが入るってことで、ストリングスが入ってる曲を探しまくった結果、この曲になったらしいです。
サンボのラブソングレコーディング時、ホントはストリングスを入れたかったんだけど、お金がかかるから無理!って言われたので、今日は存分に!!ってことらしい。
生々しいな(笑)。
そのラブソングの熱演、もうカッコいいとしか!!
見惚れちゃいました。。
感情全部をぶつけるように、被ってたキャップも取って、スタンドマイクで歌う姿、グッときました。
本人は「勘弁してほしい」って言ってたけど、リリーさんが言うように、楽器持たずに歌うのもいいなー。
正装に“すてきなシャッポー”(byミッツ)姿のリリーさんに対して「何でそんな格好してるんすか?」とニヤつく山ちゃん。
「司会だからだよ!逆におまえ、何でそんな普段着なんだよ!!」と怒られ、「失敗したと思った。。」とこぼす山ちゃん。
この会話が後に出てくる先輩のフリになっちゃってることは、まだ誰も知らない。。。
星屑スキャット
ミッツ・マングローブ、ギャランティーク和恵、メイリー・ムーの3人組ユニット、今年10周年だそうです。
リリーさんが2年前のザンジバルナイトの時に作って歌って貰ったという曲、新宿シャンソン。
リリーさん、思いを込めてたら10分くらいの長尺になっちゃったらしいです。
CDになってないので、今日WOWOWで撮ってもらって、自分で聴く用にする、というリリーさん。
なるほど、そのためにリクエストしたのか(笑)。
それにしても、3人とも、歌上手いねぇ。
うっとりするわ。
そして、女だなぁ……なんかいろいろ、反省してしまうわ。。。
奇妙くんが「いいにおいがした」って感想を言ってたけど、いいにおいの元はここだったんじゃないかな?
三浦大知
急にお客さんがキャーキャー騒ぎ始めて、ビックリ!!
“各方面から評価の高いアーティスト”になった、というイメージだったけど、現役バリバリのアイドルなんだなー!!
そしてジュリー、めちゃめちゃカッコ良かった!!
そこはかとない色気も放ってて……そりゃキャーキャー言っちゃうわね(笑)。
ハットをかぶってたので「もしや?」と思ったら、客席に投げ入れた!!
もちろん争奪戦!!
投げてOK(持ち帰りOK)のハットを用意してくるあたりも、ニクイよね。
ミッツに「大きくなったねぇ」を連発されてたけど、うん、それ、おばちゃんみんな思ってた!
いい男になって、ホントよかった(笑)。
マキタスポーツ
やついフェスで2日連続、別形態で観たマキタさん。
今回はソロ仕様……この1カ月で、ありとあらゆる形態を網羅してしまったな。
長淵と同郷の鹿児島から上京した男の、上京物語。
真似なんかしないオリジナリティのはずなのに、あらゆる方面で似てるのは、同郷のなせる技?
途中下車してお遣いをこなし、乗り換え間違えて北上してバイトして、再び乗り換え間違えて南下してバイトして店長まで上り詰めてヘッドハンティングされて……上京するまで10年かかった男の物語。
大笑いしながらも、「人生、そんなものかも」と、妙に納得してしみじみしてしまった。。
悲哀がにじみ出てるマキタさんの風貌と相まって、大爆笑!!
そうだね、こうやって笑い飛ばして生きていくよ!!
マキタさんお着替えのため、一旦、退場。
その間を、最多出場というウクレレえいじがつなぎます。
久しぶりに観たけど、こんなおっさんの風貌だったっけ!?
沈みかけたお客さんのテンションをむりやり持ち上げて、「マニアックでごめんね、微妙でごめんね」「えいじ!」の掛け合いをさせるところに、熟練の技とハートの強さを見た!!
さすがです。
ネタとしては、「北京原人 Who are you?」っていうタイトル言うだけでも笑いが起きるのは、ちょっと反則だよね。。
マキタさんのお着替え完了。
持田香織とともに登場、別れても好きな人をデュエット。
このデュエット、昨年からの恒例となってるみたいです。
昨年は吉川晃司とアンルイスで、吉川の腰つきがだいぶヤバかったらしいです。。
もっちーの“絶妙な80年代風衣装の清楚感”と“やらされてる感”と、マキタさん曰く“80年代の男女デュオの男の方のDV臭”を見事に体現したマキタさんの出で立ち。
あのダボダボのスーツのおっさん、観てるだけで笑っちゃうわ。。
このエロ親父感は、ホントにマキタさんだからこそ!!
最高でした!!
真心ブラザーズ
大トリは真心ブラザーズ。
臙脂色の玉虫色に光るスーツの桜井さん。
対して、デニムに黒地にスパンコールがキラキラ付いたTシャツ、というラフにも程がある格好のYO-KINGさん。。
アンルイスのグッド・バイ・マイ・ラブ、今度出るカバーアルバムにも収録されるという曲だけど、今回は、80年代の歌番組っぽく、歌謡曲テイストのアレンジで。
キングの女歌は、やっぱりグッとくるなぁ。
「歩いていき ま↑ しょー」の、グッとキーが上がるところが、たまらんポイント。
真心版ではどんなアレンジになっているのか、楽しみだなぁ。
最後はENDLESS SUMMER NUDE。
ストリングスから始まる豪華なアレンジ。
この日一番、ビッグバンドという形態を存分に活用していたのは、この曲だった気がします。
盛り上がった!!
一足先に、夏が来たよ!!
とはいえキング、「中野サンプラザで歌って、こんなに反応が薄かったのは初めて」とおっしゃってました。
いえいえ、ミッツが言ってたように、それぞれみんな、心の中は大盛り上がりだったに違いないんです!
「さざ波のような反応が癖になる、というか、安心できるというか、、、」と言ってたミッツの言葉が、とても信用できました。
いやー、真心、そんなに久しぶりってほどでもなかったはずなんですけどね。
たったの2曲、しかもほとんどMCもなく、「桜井さんが面白いこと言いますー」のムチャぶりくらいで。
それなのに、存在感があって異様にキラキラしたオーラを放っているように感じたのは、あのセットと、衣装のキラキラのせいだったんですかね?
梅雨のモヤモヤを吹っ飛ばして、目の前がパーっと開けたような気がしちゃいました。
真心効果、ハンパナイな!!(←効果には個人差があります)
最後は出演者全員が1列に並び、コメントを。
あれ?ひとり足りない気がするぞ……。
山ちゃん「最後に出てきた方、とても尊敬している先輩なんですけど……あのラフすぎる格好……そんなところまで受け継いじゃって、恥ずかしいです!」と。
山ちゃん、衣装でもしっかりと後輩の役割を全うしたね!!
そして、シレっと、ひとり帰ってきた!!
圭介、一番最初から座ってて、トイレに行くタイミングを逃し続け、最後に抜けて帰ってきたら、こんなことになっていた!と。
気を使っていたのに!最後の最後で!!
あぁ、良いイベント!!
ずっと笑い続けた4時間弱。
さざ波のような反応だったかもしれないけど、めちゃくちゃ楽しい時間でした。
「来年はもっとデュエットが増えたらいいのに!」とリリーさんも言ってたけど、もっとコラボがあったらさらに楽しくなりそう!
とはいえ、80年代のあのきらびやかな世界が再現されたような時間、懐かしいような新しいような、とても心躍る時間でした。
そして何より、あの頃の名曲、カッコいいなぁ。
客入れ・客出しのBGMも70年代~80年代の名曲たちで、最初から最後まで、どっぷり浸って楽しかったです。
ベストテン、ヒットスタジオで育った人間には、たまらんね!
また来年も、楽しみにしています!!