NONA REEVES『Choice 80's!!!!!!!! featuring Wham!』
2015年4月19日(日)。
NONA REEVES『Choice 80's!!!!!!!! featuring Wham!』東京公演2ndステージに行ってきました。
場所は、もはや年に一度の恒例、ビルボードライブ東京。
タイトルから分かるように、昨年リリースされた丸ごとWham!なカバーアルバム『ChoiceIII by NONA REEVES』のライブです。
ビルボード、もう何度も来ているけれど、ゴージャスでアーバンでキラキラな、やっぱり特別な場所。
そんな訳で、いつもよりは小綺麗にしていきたい気持ちもあって、数日前から「何着ていこう!?」と迷いながらドキドキし始めるのが、いつものパターンになってます。
たまにはこういうのも良いよね~。
今回の席は、先行予約の時に、仕事抜け出してがんばって電話して、ようやく繋がって、なんとか取れた自由席。
自由席は、空いているところで希望のところにお店の方が案内してくれます。
わたしは「近いほうがいいですか?」と訊かれただけだったので、「はい!」と即答したのみでしたが、「どなたかお目当ての方はいらっしゃいますか?」と訊かれている方を何人か見かけました。
その回答のドラム率の高さに驚愕!!
「ライヴの回数尋常じゃない人、大食漢」な方、大人気ですねぇ。
今回はおひとり様だったんですが、たまたま前の方の席が1つ空いていて、思いのほか間近で観ることができました。
おひとり様特権!
やっぱりビルボードの自由席、ステージ近い!!
いつもはなかなか観れない指先、表情、はたまた息遣いまで、余すところなく堪能してきました。
ステージ後ろのカーテンがいつ開くのかが東京2ndステージのお楽しみのひとつだと思うのですが(わたしだけ!?)、開演前はずっと開いたまま。
1stも観たという方に伺うと、「ずっと開いてたような気がする」とのことだったので、そういうもの!?と思っていたら、気付くと開演までにカーテンが閉まっていました。
やっぱりそうこなくっちゃ!(笑)
19時半開演。
この日のメンバーは、ノーナ7。
真城さん欠席のため、コーラスは初参加のオリビアさん(オリちゃん)。
まずは6人が登場。
衣装はみんなバラバラで、オッケンさんは金ボタンの紺ブレx白パンツ、冨田さんもジャケット着てたけど、全体的にラフでした。
シゲは白シャツ、いーちゃんは黄色のシャツにデニムだったかな。
オリちゃんは紫のワンピース、髪の緑色のワンポイントがヒヨコみたいでかわいかったです。
小松さんは白地にベージュ色の柄シャツだったと思う。何柄か判別できず。。
最後に登場した郷太くんは、細身の黒スーツにハット。
蝶タイしつつもポケットチーフも入れてる過剰さは、本人の性格の表れかしらね(笑)。
セットリスト
- Wham Rap! (Enjoy What You Do)
- Club Tropicana
- I Wanna Be Your Lover
- Don't Talk About It
- What Have I Done To Deserve This
- Human Nature
- Like A Baby
- Everything She Wants
- Freedom
- Bad Boys
- If You Were There
EN
- 夢の恋人
- Lucky Guy
ビルボードの看板アーティスト
ノーナ7がビルボードで音を出しただけで、 こんなにしあわせな気持ちになるのはなぜだろう?
どうしても笑顔になってしまう!!
1曲目のWham Rap!からもう、楽しくてたまらない!!
郷太くんとオリちゃんとのラップの掛け合いも、たまらんね。
この80年代丸出しの音が、この過剰にゴージャスな音が、ビルボードのキラキラにハマりすぎ!!
この曲でだっけかなー?小松さんがずっと口笛吹いてるみたいな口元してたのは……めちゃめちゃ気になってしまった!
Club Tropicanaは、パー何処?のフレーズがまぶされたギターに心ときめいてしまう!
ノーナファンなので、ノーナっぽさを感じれば感じるほど、例え知らない曲でも素直に受け入れてしまいがち……そうやって幅が広がっていくのも、楽しいんだよね。
MCで郷太くん「カバー曲をやる人は多いけど、さすがにWham Rap!をやった人はいないやろ。ビルボードよ、これがWham!だ!」と言っておりました。
さすが、ビルボードレーベルからアルバムをリリースし、毎年ビルボードのステージに立つ「ビルボードの看板アーティスト」(by郷太)、只者じゃないね!!
ノーナ7
I Wanna Be Your Loverは、いーちゃんのシンセパッドにのせて、郷太くんがPriceについて語る、という斬新なイントロから。
話が長すぎて、失笑が漏れ始めるのも、想定内だよね(笑)。
そんな微妙な空気を作りだしたとしても、歌い始めたらもう、郷太くんの裏声ボーカルがステキすぎちゃって!
冨田さん、サビのリズムに合わせて頭を振ってた!
シゲはいつもの眉間にシワのスタイルで、楽しそうに弾いてて。
いーちゃんはいつ観ても満面の笑顔!!
うしろの3人観てるだけでも、しあわせだわぁ。
続くDon't Talk About Itも、いーちゃんのコンガから。
いーちゃんがいることで、ものすごく80年代っぽくなってるような気がする。
キラキラの音も、シンセの音も、コンガも、にぎやかに華やかになるのは、いーちゃんのおかげですね。
シンプルなバンドサウンドも好きだけど、ビルボードにはこの華やかさが似合います。
そういえば、Culture Clubについても話してた郷太くん。
「ボーイ・ジョージはゲイの方で、ドラムのジョン・モスが好きで、一時期付き合ってたらしいけど、別れてしまって。そんな人のリズムで歌えない、ってことでバンドもうまくいかなくなって。」と言った時に、何かに気付いたかのように「俺が小松を好きってわけじゃないけど!」と主張しておりました。
付け加えるとまたあらぬ噂が?……(笑)。
いや、そういうのは抜きにして、好きじゃなきゃこんなに長い間一緒にバンドやってないと思うよね。
今回初参加のオリちゃん。
郷太くん、呼び方は首尾一貫して「オリちゃん」で通してました。
ジャマイカ系カナダ人の彼女ですが、日本語ペラペラでメールも漢字で書くそうですよ。
ソウルフルな女性ボーカルに憧れていたという郷太くん。
「オリちゃんにたっぷり歌ってもらいましょう」と言うのは良いですが、「オリちゃん、オレちゃんで歌います!……オリちゃん、オレちゃんで……」と重ねて、会場を微妙な空気にしておりました。
わたくし、こういうの大好物なもので……爆笑してしまった!!
甘やかすの良くないのに!!
そんなオリちゃんオレちゃんコンビが歌うWhat Have I Done To Deserve This。
イントロはまたまたいーちゃんのシンセパッド大活躍!
オリちゃんの歌声は、パワフルなんだけど、澄んでて繊細な印象。
高音がステキ!!
オリちゃんが歌ってる時、小松さんがガン見してたなぁ。
この曲はとにかく盛りだくさんで、視線が忙しい!!
そして、気付いたら終盤になるにつれものすごい熱量が放出されていて、胸の高鳴りがやまない状態に。
気づいたらこんなところに!?系の曲、大好き!!
とにかくもう、メンバーみんな、ステキすぎ!!
恒例(?)カーテンオープン!
2ndステージのお楽しみ、カーテンオープンソング(笑)は、Human Natureでした。
ミラーボールの細かい光の粒が、ステージ後ろの窓ガラスにキラキラ映るのがキレイで眩くて。
窓から見える都会の夜景と一体化して、どこまでもステージが広がっているような感覚に。
現実的なモノと生々しい人間しかいないのに、まるで現実味のない煌めく異次元空間がぽっかりと姿を現したかのような美しさ。
曲の美しさと音の温かみと相まって、なんだか切なくて、泣きそうになってしまいました。。
やーもう、ブレイクの無音と、歌いだしの息遣いと……たまんないね!!
ちなみに、冬は日曜の1stでもカーテンが開くのですが、夏はまだ明るいからか、カーテンが閉じられたままだった経験あり。
だから理由がない場合は、2ndに行くようにしています。
こんな素晴らしい演出、他の会場では観られないですからねー!!
Wham!っぽくないWham!
Like A Babyで見つめるのはもちろん、長いソロでのオッケンさんの指先ですよね?
この曲は、歌も楽器のひとつのような扱いで、ギターが主役のような気がしました。
郷太くんも、スツールに腰掛けて後ろに下がってたもんね。
この曲には「ノーナのノーナ」あたりのインスト曲の雰囲気を感じます。
郷太くんが「世界で一番好きな曲」と紹介したEverything She Wants。
80年代フレーバー全開で、とても懐かしい空気感。
銀色の窓枠(っぽい骨組み?)に映る紫色の照明が、怪しく美しかったです。
静かに狂っているような変態チックな曲、似合うよねぇ。
カッコ良かった!!
Wham!のCM曲コーナー
小松さんは、小学生の時に貸しレコード屋で借りたのがWham!との出逢いだったそうです。
当時、カセットテープ(maxell)のCMにWham!が出演してたりして、田舎の少年少女も洋楽に触れる機会はたくさんあった気がします。
郷太くんによると、(カラの)カセットテープが売れるとレコードが売れなくなってしまう、という危惧から、レコード会社はカセットテープに対して悪い感情を持っていたらしいです。
けど、ウォークマンの台頭などにより、そうも言ってられなくなり、特に日本ではカセットテープのCMに海外のバンドが登場したりする状況になったとか。
CDとダウンロードしかり、今も昔も、新しいものが登場した時の反応って、あんまり変わらないんだねぇ。
「これだけ言わせて!」と曲に入る直前に言いだす郷太くん。
曲名を出さずに次の曲について話していたのに、「次はFreedomなんですけど」と言っちゃった時の、シモテ3人の「わー、言っちゃうのかよこの人!」っていう顔で笑いあってる様子が、とても好きです(笑)。
友だちのお父さん(貿易の仕事かなんかをしていた……貿易、っていう言葉を生で久しぶりに聞いた気がする!)が運転する車で初めてFreedomを聴いた郷太少年。
英語の歌詞は分からないけど、適当に日本語で「自由をくーださい」と歌っていたところ、「お前の自由は要らない!」って歌っていると教えられ、衝撃を受けたそうです。
……しゃべりきった郷太くんですが、小松さんに「めちゃめちゃ曲に行きづらい」と怒られておりました。
そしてFreedomですよ!!
イントロだけでも昂る!!
終盤、両サイドで繰り広げられる、オリちゃんオッケン、最高でした!!
まるで掛け合いのような、強力なぶつかり合いと音の溶け合いがたまらなかったです。
やーもう、上がる上がる!!
Bad Boysはオッケン劇場ですよねー!
ソロで頭を振るたび、後頭部の髪がふわっふわしてたのが、かわいかったです。
いつもはペッタリなのにねぇ。
盛り上がりすぎて、暑い熱い!!
そして本編最後は、ノーナが2回レコーディングした大切な曲、If You Were There。
もともとはアイズレー・ブラザーズの曲だけど、郷太くんがアイズレーを知るきっかけになったのが、Wham!のカバーだったそうです。
そして、アイズレーみたいなバンドをやりたい、と小松奥田を誘って、ノーナが生まれた、というまさに重要な1曲。
そんな風に、ノーナがカバーすることによって、知らなかった曲を知るきっかけになったら嬉しい、と語る郷太くん。
ノーナ3人と同年代だけど、そこまで洋楽を聴いてこなかった私。
だけどCMなどでお茶の間でも流れていたし、洋楽好きの友だちもいたし、80年代の空気感は実感として持っているので、80年代カバー曲はすんなり入ってきます。
知らない曲でもなぜか懐かしいんだよね。
そしてノーナのフィルターを通すことで、曲の良さがより伝わってくることもしばしば。
まぁ、ノーナがやると何をやってもノーナ節だから、それがオリジナルのような気さえしちゃうんですけどね。
そんなIf You Were There、小松さんのスネアの力強さに心を奪われっぱなしでした!
力強いスネアの音を聴きながら、ふと、この音がノーナを支えているんだなぁ、なんて思っていました……何でか分からないけれど。
めくるめく濃密なライブを観ながら、気持ちはぽかぽか。
あぁ、しあわせだ。
アンコールは持ち歌で
メンバー「The Melody Maker」ロゴのTシャツ姿で登場。
オリちゃんは「Happy Sounds」ショッピングバッグ担当。
真城ねぇさん仕込みの売り込みで、バッグを肩にかけてポージングするオリちゃん、カワイイ。
ちなみに「The Melody Maker」Tシャツ、1stを観に来た堀込泰行くんが気に入っていたらしく、郷太くんが「キミはが着たらホントのメロディメイカーやな」と言っていたらしい。
このTシャツ着ると、そうじゃない人もリズミカルな生活ができるらしいよ!
(ロゴがデカくて、結構ハードル高いけど……。)
ここビルボードライブ東京でバート・バカラックを観て感動して、デモ音源「奥田1」にMr. Melody Makerと名付けたという郷太くん。
「あれを観てなければ、曲もできてなかったし、このTシャツ着てここに立つこともなかった、シャケが川に戻ってきたような……」という郷太くんに、シゲ爆笑してました。
「ここは奥田の作った曲をやる流れでしょう」という郷太くんに、「その流れだね」とオッケンさん(この日はこのひとことくらいしか話してなかったな。。)。
……で、やるのは夢の恋人なのかい!!(笑)
「立ってもいいよー」の声で、うずうずしていたフロアはスタンドアップ!
この曲聴くと、2014年の夏を思い出すなぁ……何があった訳でもないけれど。
そういう夏ソングがあるのって、しあわせだな、と思う!
相変わらず私は、後半のボーカルがクイッと音程上げるところに萌え萌えでした。
きゅんきゅんする!!
そして最後はLucky Guy。
「こんな仲間に、お客さんに、スタッフに、巡りあえた僕らは、ホントにLucky Guyです!!」という郷太くん。
「ラーララララー」の大合唱!
お客さんが本気で歌うあの空間は、なんてハッピーなんだろう!!
大好きです!!
メンバーが帰っていく時、(いつものように?)シゲがいーちゃんを睨みつける、というイジメプレイが繰り広げられていたのも、なんだかほっこりしました(笑)。
今回も、メンバーみんな楽しそうだったなー!
それを観て、わたしもめちゃめちゃ楽しかった!!
良い夜でした。
終演後、ビルボード側の発案で急遽、グッズお買い上げの方に、3人揃ってサイン会をすることに。
郷太くん、「思うところがある人はぜひ」って、どういうことですか!?(笑)
せっかくのサイン会だけど、欲しいものがなかったので、やめときました。。
(ていうか、サイン会とか握手会とか、めちゃ苦手だったりする。。)
ということで、今年のノーナ@ビルボードも、最高でした!!
2015年、世界中で一番Wham!を楽しんだのは、私たちだったに違いない。
そしてこの日以来、頭の中で鳴るのは80年代の曲たち(ライブでやってた曲たち)ばかり!
頭の中、バブってます……そして弾けそうです。。
この余韻を引きずりつつ、GW中の3人だけのカフェライブを楽しみに、連休前を乗り切りたいと思います。
また全然違う魅力を見せつけられちゃうんだろうなぁ!
※メモ
前回はオリジナルカクテルがあったけど、今回は特になく。
でも、通常メニューのマリーナホップ、おいしかったなぁ(初めて飲んだ!)。
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郷太くんによる『Choice』シリーズ3作の収録曲から、選りすぐりの10曲の解説と、ビルボードによるこの日のレポ。