『秀樹と秀俊』@月見ル君想フ
2016年1月15日(金)。
『秀樹と秀俊』という2マンイベントに行ってきました。
寒い冬の夜、空には三日月。
「月見ル君想フ」は初めて行ったので、ちょっと不安になりつつサイトの道案内どおりに歩いて行くと、ひっそりとした路地に三日月の看板を発見!
中に入ると、ステージには大きな月!!
なんてステキなシチュエーション!!
わたしは今年初ライブ。
当日アップされた桜井ブログを読んで、気分は完全に新年会!
実は、黒沢さんの新しいアルバム『colorations』が出た夏にお誘いを受けていたけれど、桜井さんのスケジュールが合わずにこのタイミングになったそうです。
会場とかシチュエーションとかテンションとか、むしろ新年会にしてくれてありがとう!
期待を裏切らない、楽しい宴となりました!!!
オープニング
ステージ上には、最初からギターが2つセッティング済み。
フラッと現れたのは、秀俊。
冬のリヴィエラとは渋いカバー……と思いきや、今日のための替え歌になってるじゃないか!!
「あいつは楽屋で寝ているだろう~♪」なんて本日の相方のことを歌っていると、「寝てはいないよ~♪」と秀樹登場!
2人で弾き語る「秀樹と秀俊のテーマ」。
こんな仕込みをされると、「このイベントが楽しみでたまらない!」っていう愛情と気合いが伝わってきて、こちらも嬉しくなっちゃう。
キャリアも年齢も近いし、相方が歌っている隣で“伴奏”をしてきた“伴奏人生”を送ってきたところも共通しているという2人ですが、ガッツリ共演するのは今夜が初めてだそうです。
飲みの席で会うことが多かったけど、その席で「名前が似てるから一緒にやったら?」というふわっとした提案があって、この2マンが実現したそうです。
もうね、イベント名がイベント名なので、お互いに“秀樹”“秀俊”連呼!!
それだけでも楽しくなっちゃう!!
先攻・秀樹
曲はアルバ『colorations』からが中心。
……なんだけど、ボーナストラックから始めるというアバンギャルドさ!
好きです、そういうの(笑)。
その1曲目は、みんな大好き・真城めぐみ(Hicksville)さんと、片岡知子(Instant Cytron)さんとのユニット“黒沢秀樹&リトル・ギャング”でコンピ盤に参加した時の曲Welcome To Dreamsville。
音源が入手できなくなってしまったので、改めて今回のアルバムに収録したそうです。
セットリストは、こちらを参考にさせていただきました。
1/15「秀樹と秀俊」@月見ル君想フ
黒沢秀樹さんコーナーのセットリスト
1 Welcome To Dreamsville
2 wonderful summer
3 日の名残り
4 冬時間
5 心の橋
6 恋のスパイス
7 Endless Harmony
— あおち (@_aochi_) January 15, 2016
わたしはこの日初めて、秀樹さんの歌声を間近で聴いたのですが、甘いハイトーンボイスが耳に残りますね。
しっとりした曲が連続してる時は、「あぁ、とっても正統派な弾き語り!」なんて思いました。
けど「自分でしっとりした曲をやってるのに、会場がしんと静まってしまうとと心配になる」なんてMCがキュートです!
会場の雰囲気も柔らかくて、みんなの距離も近くて、とても良い感じ!
しっとり曲も良かったけど、恋のスパイスのような明るくてポップな、ちょっと歌謡曲テイストもあるキャッチーな曲のほうが、わたし好みでした!
自らのルーツという60年代アメリカンロックのように、カッコいいコードはあえて使わずにどこまでできるか?を自分に課した曲だそうです。
ふとした瞬間に、こういう単純で分かりやすい曲にグッと来ちゃったりするんだよなー。
最後のエンドレスハーモニーでは、サビで「秀樹ー!」コールも!!
盛り上がったー!!!
休憩をはさんで、後攻・秀俊
セットリスト
- Welcome to the world
- 呼びにきたよ(地球三兄弟)
- ループスライダー
- splash
- スイート ・フォーク ・ミュージック
- Sound Of Love
- きみとぼく
- I'm in Love
何十年も真心のライブは観続けているけれど、桜井さんソロの弾き語りライブは初めてのわたし。
ギターの音色の深み!豊かさ!!
1本のギターから多彩な音が生まれ出てくる楽しさ!カッコ良さ!!
近年特に、どうしてもおもしろさに注目しがちになってしまっているけど、桜井さんのギターはカッコいい!!ということに改めて気付かされました。
「いつもはYO-KINGさんや奥田民生さんが歌っている俺が作った曲を、思う存分歌うぞ!!」と気合い十分の秀俊。
そんな彼ですが、弾き語りを始めたのは、4~5年前から。
きっかけはFLYING KIDS 浜崎貴司さんの弾き語りイベントGACHIの第1回のゲストとして呼んでもらったことだそうです。
「浜ちゃんに、“YO-KINGさんじゃないの?”って聞いたら“さくちゃんだよ”って言われたので、腹をくくってやってみたところ、
・(ステージの)センター大好き!
・マイクロフォン大好き!
・スポットライト大好き!
という、今の秀俊が出来上がったそうです。
素晴らしい(笑)。
3曲終えたところで、「お知らせがあります」と秀俊。
告知には早くないか?という心配をよそに、「秀俊、ノってまーす!!」「イェーイ!」という今現在の秀俊の状態に関するお知らせでした(笑)。
お客さんも「イェーイ!!」
新年会だ!これはもう、宴だ!!
風邪気味だったのか?ステージ上で鼻をかんだり、垂れてきた鼻水を心配したお客さんにティッシュを差し出されたりと、距離が近い故にリラックスモードの秀俊。
小さい会場のこの雰囲気、好きだなぁ。
そして月見ル君思フ、とても観やすかったです(固い丸椅子なので、ちょっとお尻が痛くなっちゃったけどね……)。
きみとぼくでは、テンション上がりまくったせいか、「他人の伴奏は得意なのに!!」と弱音を吐きつつ、ギターを間違えまくる秀俊。。
ついにはギターを弾くことを諦め、アカペラで歌い始めた!!!
そして、お客さんのへの煽りとテンションで乗り切った!!!
盛り上がったー!!!
「新年からお客さんに助けてもらいましたー!!」って言ってた桜井さん。
会場中を巻き込むのが、ホントに上手だよねぇ。
こういうアクシデントさえも楽しくしちゃう桜井さんは、ステージが大好きなんだろうなぁ、って改めて思いました。
“エンターテイナー”と呼ぶほうが正しい気もするけれど、(ひとりだとしても)“バンドマン”なんだなぁ、と感じたのは何故だろう?
「ギター1本だけど、『宇宙戦艦ヤマト』の波動砲のようにぶっ放すので、受け止めて!」と、最後の曲I'm in Love。
楽しかったーーーー!!!!
セッション
えんじ色のトックリセーター(本人談)で登場した秀俊。
なで肩が際立つなーーー!!!
しかし秀樹はお着替えなしで登場……なんと、タートルネック(本人談)を忘れる大失態!!
2人着席、静かに演奏し始めたのは、サイモン&ガーファンクルのTHE SOUND OF SILENCE。
うひゃー、このための仕込みかー(笑)。
もしや、前髪が揃ったサラッとしたお坊ちゃま風髪型も、このために!?という邪推もできるぞ。。。
なにげなーくハモる2人の歌声が、とても相性良かったです。
続いては、「自分が作ったけど歌っていない持ち歌を、伴奏が上手い人に伴奏してもらって手ぶらで歌っちゃおう!」のコーナー!!
まずは先攻:秀俊は、サマーヌードを。
リハ終わりにこんなステキなエピソードまでできちゃったらしい、世界一の名曲!!
リハ後の打ち合わせと言う名の飲み会で、桜井秀俊さんが漫画に出てくるみたいに酔ったサラリーマンに絡まれて「サマーヌードは世界で1番いい曲だ」と100回くらい言われてた素敵な日でした。〆は正しいラーメン。 pic.twitter.com/g1wrVxogim
— 黒沢秀樹 (@HidekiKurosawa) 2016, 1月 7
本人も「割とハンドマイクで歌っちゃうんだよね。それこそ、スパンコールのジャンプスーツ着て(西城)秀樹とか(地球三兄弟の時のアレね)」と言ってたように、そんなに意外感がなくなってきている昨今ですが、この曲をYO-KINGさんにちゃんと伴奏してもらったことはないそうです。。。
何故なら、YO-KINGさん、何度言ってもコードを覚えてくれないから!!
「“桜井、キー何だっけ?”も、5回くらい言われてる!」と。
さすがですな、王様!
その点、今日は安心!と、まずは椅子やら譜面台やらを片付けて、スペースを作り始める秀俊。
「そ、そんなに!?」と、後攻のプレッシャーを感じ始める秀樹。。。
そして案の定、ステージ狭しと暴れまくる秀俊!
アンプに足をかけて熱唱!!!
さすがやねー!大好き!!
そんな、熱唱する秀俊の様子。
伴奏人生の長かったふたりですが、伴奏してもらったり、あの名曲の伴奏をさせてもらえてうれしかったです。
会場を笑顔でひとつにしてしまう、桜井秀俊氏のエンターテイナーとしての底力を見せもらえました。楽しかったー。 pic.twitter.com/cHzAsmW8LY
— 黒沢秀樹 (@HidekiKurosawa) 2016, 1月 16
楽しかった!!!
そして、後攻:秀樹。
L⇔Rのシングルでは唯一作曲したという、恋のタンブリングダウン。
L⇔R / 恋のタンブリングダウン-TUMBLING DOWN-
懐かしかったな!この曲!!
そして改めて聴くと、さすが兄弟。声質似てるよねー。
恋のタンブリングダウン、けどもちろんハンドマイクで歌うなんてことは初めての体験だそうで、ギターがなくて不安そう。。。
秀俊の暴れっぷりの後なので、「あーもう!スゲーやりにくい!!!」と緊張感をみなぎらせて、まさにガクブル状態の秀樹に、客席から「がんばれ!!大丈夫!!」と暖かい声援が!
この曲は、お客さんが手拍子を入れる部分があるそうで……でも「よく分かんないから説明できないんだよね」という秀樹。。
そんな秀樹に秀俊は「真心は客筋が良いっていうことで巷では有名だから!すぐに反応できますよ!ねー?」と、真心ファンを乗せる乗せる(笑)。
既に子どもの発表会を見守る親のような心境になっていたこともあり、お客さん、めちゃめちゃ盛り上げましたよー!!!
乗ってきた秀樹がアンプに足をかけて歌う姿には、ヒューヒュー!!!の声が止まらず!
さすがにいつもはないという「秀樹ー!」コールまで(ふたたび)飛び出して、最高に楽しかったです!!
最後は、秀樹アルバムの中でいちばんのお気に入りだという、かもめ児童合唱団への提供曲、焼いた魚の晩ごはんを2人で。
秀俊は「いちばんのお気に入りがボーナストラックって……なんかごめん」とか言ってたけど、心に残る良い曲は、どんな扱いでも良い曲なのです。
ボーナストラックで始まり、終わるライブっていうのも、なかなかレアだったね(笑)。
全て終わったかと思いきや、秀樹と秀俊のテーマ(冬のリヴィエラ)サビから再び!!
やりきった秀樹、この曲があることを忘れて帰ろうとして慌ててるのがカワイイ。
そんな秀樹に「楽譜見せるよ!」「ピック使う?」と優しさをみせる秀俊。
うーん、良い感じのコンビ感!!
終わっちゃうのが寂しい。。。
アンコールに応えて戻ってきてくれた2人。
「ひーできー、ひでーとしー♪で締まると思ってたから、何も用意してなかった」と言いつつ、ササっと出来ちゃうのは流石です!
The BeatlesのTWO OF US。
「伴奏人生のおじさん2人のモーホー感にぴったり」とか、「OL=オヤジラブね」とか、自らそっち方面に見せようとする2人……きっとリハで盛り上がっちゃったんだろうなー、なんて想像してしまった。
最後のほうは日本語の歌詞(替え歌?)で、「もういい時間~バイバイ~」なんて歌ってくれて。
最初から最後まで、至れり尽くせりのライブでした。
あああーーー!!!楽しかったーーー!!!
ということで、新年会ライブ、めちゃくちゃ楽しかったです!!!
ホームパーティっぽくて、あったかくて、良かったなぁ。
今年も楽しいことがいっぱいありそうな予感!!
さぁ、次は、久しぶりに親戚のおじちゃん・おばちゃんにも会えるような、大新年会です!!!